解決事例

国際相続

節税を踏まえた豪州における不動産の購入と資産運用の事例
ご依頼内容

日本に在住のご両親から、ご結婚後豪州に住まわれている娘さんの為に不動産を購入したいとのご依頼をいただきました。

ご両親のご意向としては、

  • もしも娘の身に何かあった時や離婚した時に、配偶者に不動産の権利の全部もしくは一部が渡ることを回避したい。
  • 不動産の購入資金をオーストラリアに送金するために、贈与税が課税されるのを避けたい。
  • 将来、所有権が次の世代に移っても一番節税ができる形で購入したい。

と考えていらっしゃいました。

そのため、当事務所にご相談に来られるまでは、特に上記のように不動産の権利を考慮するとなると、豪州で外国人は新築物件(off the planと言われる物件)しか買えないという制限はありますが、両親名義で購入するしか方法がないのではと悩まれ、ご相談にいらっしゃいました。

問題点

上記のご両親のご意向を反映するには、オーストラリアの法律上、下記の問題がありました。

  • オーストラリアの家族法では、妻の両親が出資した妻名義の不動産であっても、婚姻の年数が経つにつれて、夫もその不動産の権利を保持するようになる。
  • 未成年の孫名義で不動産を購入する場合、税金対策の一部とみなされ他の税金が課税されることになるため、孫名義での購入は選択肢として望ましくない。
解決策

Family trust(家族信託)と言われるCommon law 特有の法律上の制度を用い、信託の受益者として娘さんやお孫さん、ご両親を含む娘さんと血縁関係にある者だけを指定して証書を作成することで、上記3つのご意向をすべて満たした上で、新築物件に限らず幅広く不動産の購入を検討していただける方法をご提案しました。

 

このFamily trust制度を用いることにより、

  • 登記簿上の不動産の所有者は娘さんとなりますが、その所有権は、信託の証書によって家族信託が利するように持つと決められているため、実利を得るのは信託という形になります。また、万が一の時にも解釈に疑いの余地が無いよう、娘さん名義の遺言書の作成し、所有権の所在を明確にすることにより、将来起こり得る問題を見据えてリスク管理をすることもできました。
  • ご両親からの送金はその信託に一定期間無利子で貸し付ける形をとることにより、贈与税が課税されるのを避けることができました。日本の法律においても問題とならないよう、ご両親が利用されている日本の税理士とも適宜連携して、贈与には当たらない正当な送金方法を確認した上で送金を行いました。
  • 娘さん名義で購入することができるので、対象の不動産を新築物件に限る必要が無くなり、中古物件からも自由に選ぶことができるようになりました。

 

日本とは異なる法律が適用される外国において、さらに馴染みのない信託という法律制度を利用する点で、当初、日本のご両親は不安を感じられ、購入実現を躊躇されていたようです。しかし、当事務所にご相談いただき、日本人弁護士が日本語で日本とオーストラリアの法律の違いを踏まえた上で、どのように信託が機能しているかをじっくり説明することにより、ご安心してご依頼いただき、また結果にも大変満足していただけました。

ビザ調停・勝訴

学生ビザの却下の判断を覆し、ビザを取得できた事例
ご依頼内容

オーストラリアに学生ビザで滞在中の学生の方から、語学学校にさらに6ヶ月程度通いたいと考えており、学生ビザを再度申請したところ、申請資料の不備で却下されてしまったとのご相談をいただきました。

ご依頼までの経緯

まずは、ご自身でMigration Review Tribunalという移民局の調停機関に「申請結果に不服」との旨の申立をされました。

「申請資料の不備は単なるミスだったので、無実であることを主張できれば問題ないはず」、最悪の場合は一度日本に帰国して、再度学生ビザの申請を行えばいいと安易に考えていた。

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しかし、一向に調停に関する連絡がなく、非常に不安な日々。

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ようやく、約10か月後にMigration Review Tribunalから、調停が一か月後との通知が来る。

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調停の10日前

やはり自分で調べてみても、下記のような多くの懸念点が払拭されず、とても不安。

  • 調停では自分のケースにどのようなプロセス・判断が適用されるのか。
  • 一度ビザが却下されると、今後一切オーストラリアに戻ってくることができないのではないか。
  • オーストラリア以外の国への入国にも支障が出るのではないか。

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不安が募り、自分で解決できる問題ではないと考え、調停直前に当事務所に駆け込み相談。

解決策

調停の期日が迫っていることもあり、ご本人が選択肢として考慮されている、日本に一度帰国後、日本より学生ビザ申請をするという方法も含めて、取るべき対応をアドバイスしました。

 

オーストラリアから学生ビザ申請を継続する場合:

  • 1か月後に通学を開始できるよう、学校から入学許可を再度発行してもらえれば、調停に行くことなく、今回の学生ビザの却下の判断を覆し、学生ビザを取得することが可能であるとアドバイス。
  • その場合、当事務所の持つ広いネットワークを駆使して、弁護士の指示の下、迅速に対応して下さる留学代理店や保険代理店を通して、ビザ取得に適切な学校や通学期間を選定することも可能であるとご案内。

 

一旦日本に帰国後、日本より学生ビザ申請をする場合;

  • 今後、オーストラリアに入国する際に、今回学生ビザの却下がどのような効果を持つのかの説明と、問題が起きないようにするための方法をご案内。
  • オーストラリアで学生ビザの申請を継続する場合と帰国する場合にかかる費用の差についてもご説明。

 

本ケースの場合、オーストラリアでの申請を継続されることを希望されたため、当事務所より、Migration Review Tribunalへ学生ビザの却下の判断を再考するよう現状を説明する書面を作成し、調停の日の2日前に提出、調停の前日に、調停に行く必要なく学生ビザが発行されました。ご本人がオーストラリアで申請を継続されると決定されてから、4日でこれらすべての手続きが完了しました。

 

また、移民局が学生ビザの申請却下という判断を覆して学生ビザを出した(調停での勝訴と同じ扱いを受ける)ことで、10か月前にMigration Review Tribunalへ支払った不服申立費用、約$1600の半額を返金請求できることをアドバイス、当事務所にて手続きを行い、全額がお客様へ返金されました。

 

調停に対する法律アドバイスのみでなく、費用の観点からの比較検討もできたため、自分にとって最適な方法を選ぶことができ、総合的に不安が解消されたとのお言葉をお客様からいただきました。

飲酒運転

飲酒運転による刑事事件において不起訴処分へと導いた事例
ご依頼内容

飲酒運転をしてしまい、初犯で捕まったお客様から、ご相談をいただきました。出来心でついつい犯してしまった罪を、非常に悔いていらっしゃいましたが、初めてのことなのでどのようにして責任を取るのが適切なのか、手続きにまったく不知なことを不安に思っていらっしゃいました。

解決策

まずは「今後同じ罪を繰り返さない」という意志を行動で示すため、当事務所にご相談後、すぐに交通法違反者向けの講習を受講するようアドバイスの上、複数ある講習の中で最も適切なコースの手配を行いました。

  • 同じ罪を繰り返すような不誠実な人物ではないことを裁判所に理解してもらうため、ご自身の日頃の人格を証明する紹介文の作成を適任者へ依頼することをお勧めしました。紹介文を書いていただくのに相応しい属性を具体的にご案内、また、当事務所において紹介文の推敲、確認まで行うことにより、速やかに準備を進めることができました。
  • 裁判の日には、上記コースの受講修了証明書と紹介文を裁判官に提出し、法廷での弁護の結果、不起訴処分になりました。これにより、前科として記録されること、罰金の支払い及び免停が免除されました。

法に従い、犯してしまった罪は適切に責任を取らなければなりませんが、法律の専門家のサポートを得ることで、不安を軽減し、罪を贖うための行動をすぐに開始できたことが、今回の結果につながったと思います。

 

今回は幸い、事故にはつながらずにすみましたが、一度の飲酒運転が重大な事故につながり、多くの人の将来に大きな影を落とすケースもあります。取り返しのつかない事態を招かないよう、飲酒運転は絶対にしてはならない犯罪であると言う意識を、今回の講習や裁判所とのやり取りをとおして、新たにしましたとお客様はおしゃっていました。

職場のいじめ

判断の難しいいじめ問題を適切な措置を講じることにより穏便に解決した事例
ご依頼内容

30人程度の従業員を抱える法人のお客様より、従業員1名より社内いじめにあっているとの相談をうけており、労務管理の面から雇用主としてどのように対応したら良いのか困っているとのご相談をいただきました。

状況把握

まずは、問題を正確に把握するため、被害を訴えている人及び加害者とされている人からそれぞれヒアリングを実施。

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公正な判断をするため、実際にいじめがあったのか、関係者からの事情徴収を実施。

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その上で、雇用主として、法に従った適切な解決策を検討。

問題点
  • 当事者ら及び関係者からのヒアリング内容を総合してみたところ、法律に照らし合わせて、いじめがあったらどうかが法的に認められるか否かが非常に判断しづらい状況であった。
  • 加害者とされている人は、日本からの駐在員というポジションであったため、日本本社の就業規則も適応される。懲戒処分もその就業規則に則って決定されると定められていた。
  • しかし、雇用主である現地法人は、オーストラリアの法律に基づき適切な処置を講じたかの責任が問われるため、日本本社の就業規則にどこまで従うべきかも定かではなかった。
解決策

このように職場での問題が発生した場合、重要なのは、どのような処罰を最終的に下したかだけでなく、処罰を判断する過程においても、雇用主として適切な対応をしたかという点です。

 

本件の場合、仮に裁判になったとしても、いじめがあったと判断される可能性が不確かな案件であったため、加害者とされる人に過度に厳格な処罰を行うのは不適切でありますが、やはり被害を訴えている方の主張や気持ちも最大限考慮しつつ、雇用者として公正且つ適法な処置を講じる必要がある難しい状況でした。これらの事情を鑑み、当事務所から下記の解決策をアドバイスしました。

 

  • 迅速かつ適切な方法で加害者を休職処分とし、いじめの被害が広がる可能性を排除した。その後、事情聴取を行う手順と方法についてアドバイス。
  • 駐在員が、年に1度の人事異動の時期以外に、職務半ばにして日本への突然の帰国辞令を受けることは、非常に不自然であり、日本企業の企業風土を考慮すると、今後のキャリアにおいて必要以上に多大な不利益を被る可能性がある。そのため、4ヵ月後の定例人事異動が来るのを待った上で、当該駐在員の帰国の発令をすることを提案。この間、日本の人事担当者ともやり取りを行い、日本とオーストラリアの職場のいじめの基準の違い等を判例を挙げて説明。
  • 当該駐在員を、現地法人にて引き続き4ヶ月の雇用を行うことによる雇用主としてのリスクの説明及びそのリスクを最小限に留めるための対策の案内。
  • 被害を訴えている方との関係性を踏まえた上で、当該駐在員との接触が最も少ない配置に、加害者とされている駐在員のデスクを移動するよう提案。
  • 同様に、職場のキッチンなどを共同で使用することに関しても、当事者らの接触を最大限回避する配慮措置を講じることを提案。

 

その結果、被害を訴えていた方にも納得していただき、当該駐在員の方は無事残りの4ヶ月の勤務を終了され、日本に帰国されました。雇用主として、両者ともに大事な従業員でありましたので、有望な人材を失うことなく、雇用主としての責任を全うすることができ、現地法人及び日本法人ともに結果に非常にご満足いただけたようです。

社員の解雇

正当な理由に基づき、適切な手続きを踏めば、リスクなく解雇することができるという事例
ご依頼内容

従業員40名程度の法人の経営者の方より、以前より長期にわたり、パフォーマンス改善の指導をしているにも関わらず、まったく改善の兆しの見えない従業員につき、解雇したいが、法律に問題のない対応の仕方を教えてほしいとのことで、ご相談いただきました。

 

これまでの再三にわたる指導の結果から見ても、その従業員の職務遂行能力が不足していことは社内では明らかなことでしたが、経営者の方は能力不足を理由に解雇をするのはリスクが高いと考え、整理解雇という名目で、まとまった額の手当てを付与した上で、退職してもらうしかないと考えていらっしゃったそうです。

解決策

従業員のパフォーマンスに問題があり、改善されない場合は、最終手段として、適切な手続きを踏めば正当に解雇することができます。

 

この事例の場合、能力不足を理由にした解雇が正当と認められるためには、少なくとも次の手順を踏む必要があること、各過程につきすべて記録を残すことを説明しました。また、必要な場合には、当職らがオブザーバーとして、協議等に同席することも可能な旨もアドバイスしました。

 

  1. パフォーマンスの要求水準が雇用契約やポリシーなどに書面に明確に記載されているか及びその記載を当該従業員が認識しているかの確認。
  2. 管理部長等、第三者の立会いの下、当該従業員と下記の点につき話し合いの場を設ける。
  3. パフォーマンスの要求水準の再確認
  4. パフォーマンスが改善されない場合、解雇される可能性がある
  5. パフォーマンスを改善するための方法及びその期間の設定
  6. 会議の内容を記録し、記録内容を書面で当該従業員にも確認をしてもらう。
  7. パフォーマンスをモニターし、改善が十分ではない場合には、上記手順に従って指導を再度行う。
  8. 従業員が合理的な回数のパフォーマンス改善の機会を与えられたにもかかわらず改善しなかった場合には、最終通告を行い、異動・降格等の解雇の以外の解決策も含め、当該従業員と協議する機会を持つ。
  9. 最終的に、解雇はやむ終えないと言う決断に至った場合、必要事項を記載した解雇通知書を当事務所にて作成。
  10. 面談を設定し、解雇通知書に基づき、解雇を告知する。十分な解雇予告期間を設けるか、解雇予告手当てを支払う。

 

当事務所のアドバイスした手順に沿って、慎重に、十分に配慮した上で、指導及び通告を行っていただいたところ、従業員の方の理解を得ることもでき、トラブルもなく、会社を去っていただくことができました。

 

解雇というのは雇用主としても非常に苦渋の決断ですが、本件の場合、すでにその従業員に、特別な指導や追加サポートも含め、多額の資金を費やしていました。これ以上会社が不利益を被るのは、企業経営の観点からも、またパフォーマンス基準を満たしている他の従業員にとっても生産的ではないと苦しんでおられました。当事務所にご依頼いただくことにより、問題を解決することができ、非常に安堵したとのお礼のお言葉をお客様からいただきました。

 

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